2013年 06月 03日
6月3日(月) 横浜で開かれている「アフリカ開発会議 TICAD V」にブルキナファソ大統領が来るとかで、先週、教育ボランティアをされている岡崎ますみさん経由で、ブルキナ大使館から謁見の招聘があった。 2011年9月にGaouaを訪れたとき、コンパオレ大統領の似顔絵を描いて通りで展示する大道芸みたいなことをした(*)。 その大統領と面談するのは何かの縁かと思い、東京に行く準備をしていたが、昼前にドタキャンの連絡が入った。 会議のもようをUstreamなどで見ていたが、コンパオレ大統領を見かけることはなかった。資源の乏しい地味な内陸国だし、25年以上大統領をしている人なので、斬新なヴィジョンもないような気がする。アグレッシブな人物が大統領になるとブルキナも変わるだろう。だがそれがいい方向とは限らない。アフリカは(それをとりまく人々も)今ビジネスに目が血走っている。 *モザンビークの農民組織やNGO団体により起草され、阿部首相に手渡された「公開書簡」では、日本政府とJICAが力を入れる大型農業開発ODA「プロサバンナ」事業の即時停止が要求されている。曰く、 「モザンビークの小規模農業にはインフラが足りていない。だが、今必要なのは、自分たちの食料を奪い、海外に作物を輸出するための港や幹線道路の整備改修じゃない。必要なのは、小さな村と村の市場をつなぐ道路や、持続可能な形で環境負荷の低い農業を行うための、小規模な灌漑設備だ。種子についても、毎年種を買うことを強いられる遺伝子組み換え種子ではなく、小規模農家自身が選び守ってきた伝統品種や固定種の優良な種子をきちんと保存し、共有するためのシステムだ。技術指導も必要には違いない。しかし、それは土壌を急速に劣化させる大規模な単一栽培を進めるための技術指導ではなく、自分たちが食べる作物をいかに環境負荷の低い持続可能な形で生産し、収量や品質を改善できるかという指導だ。」* 「投資、投資」と血走った目で連呼する連中には、根本的な想像力と倫理が欠けている。 日本よ、沈没せよ。 気を取り直して、個展の話のあるギャラリーの建設の状態を見に、単車で奈良に行く。 木津あたりをとおりがかったとき、山がイビツに削られた異様な風景がちらと見えたので、帰りに立寄った。 城山台という造成地だ。 丘陵地が削られ、ニュータウンがつくられつつある。 沈みつつある西日が、荒涼とすさんだ風景を照らしている。 戦後できたらしい東山墓地のまわりが次々と削られ、孤島のように造成地に包囲されている。 まもなく人の住むまちができるのだろうが、 その手前のこの真空状態、この非人間的な荒野は、僕をうっとりさせる。 芸術の対極にあるこの不毛さに魅かれる。 自分はどうあがいてもこちら側の人間だ。 本日の階段。
by peuleu3
| 2013-06-03 23:49
| on the earth
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