2014年 08月 16日
inspection d'avance
8月15日(金)
旧知の森村泰昌さんがディレクターを務める横浜トリエンナーレに行く。
「関心がないから見たこともなかった」というヨコトリに、懸命に尽くしている森村さんの誠実な姿が、ていねいな展示から浮かび上がってくる。オープニングには、たくさん京都芸大関係者が集まったと聞く。

高橋悟さんがTemporary Foundationと称してやっている空間は、意外と小さな円形の間だった。そこでは、林剛+中塚裕子が1983〜85年に京都アンデパンダン展で発表した「Court」シリーズが、《法と星座:Turn Coat / Turn Court》と銘打った「作者名」のない非人称の装置に変換されている。
装置は、近代的な主体・客体のテーマを可視化した法廷/テニスコート/監獄という3つのモデルの再配置からなり、CASEと呼ばれるイベントが5日に分けて行われる。
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15日は、「日本国憲法をラップする」という有名ラッパーによるイベントが行われた。
いかにも高橋悟さんらしい人選とアイデアで、憲法の条文とかをヒップポップに絶唱するのかと思っていたら、意外にも「僕はこう思います」という素直な演説だった。うなずきながら首をふってる若者を斜めに見る。

現代美術にジャーナリスティックな関心を失って久しいので、ヨコトリに展示されてる若手作家は誰も知らない。こいつは妖しい、という仕事には出会わなかった。キム・ヨンイクという韓国の骨のある作家をはじめて知ったが、1947年生まれだった。

会場で友人の彫刻家・夏池篤さん親子と合流。
夏池さんのディーゼル車で夜の東名をとばし、菊川の新アトリエに泊めていただく。

・ ・ ・

8月16日(土)、天候不順。
夏池さんといっしょに、晩秋に予定されている「静岡アートドキュメント2014」展の会場下見に行く。途中、彼が務める常葉大学造形学部を案内してもらう。

展覧会場は、静岡舞台芸術公園と、しずおか里山体験学習施設・遊木の森の二つで、僕は後者の方。
京都からだと距離的にも時期的にも制約が大きく、作品の構想はまだ固まっていない。
夏池さんの企画で、作品を野菜のように売る無人販売所を何点か設置するという。
そう思って道中の野菜販売所をフィールドワークしていくと、そのかたちと構成がみなユニーク。今の僕には、「作品」より、こうした機能優先の非人称工作物の方が面白い。
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ジャッドのスタッキング型の作品をずらして崩して、作品と物品の無人交換所にしたら面白そうだ。

夜、大雨の京都に戻る。
鴨川が濁流であふれそうだった。
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by peuleu3 | 2014-08-16 23:47 | note


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