2015年 01月 18日
art - artisanat - espace de la vie
1月18日(日)
フランスに、さまざまなものづくり技術を紹介・振興する国立の基金がある。
Fonds national de promotion et de communication de l'Artisanat(国立手わざ振興基金と訳しておく)という。
多様なものづくり技術を紹介するページは、「現代版フランス職人図会」というべきか。

染谷聡や石塚源太、安藤隆一郎ら、工芸系の若手作家らが中心になってユニークな研究・制作を行っている「工芸の家 APP」というチームがある。
彼らは同世代の矢津吉隆らと京都市内の古民家の改装に取り組み、展示空間と宿泊施設を融合させた「アートホステル・クマグスク」というのをつくった。
去る12月13日(土)、クマグスクで彼らは、今村源さんと田中信行さんをゲストに、「工芸と建築」という興味深いシンポジウムを開いた。
二人ともよく知る友人なので、出かけてみたら、すごい人出だった。
クリエイティブなものづくり/コミュニティ/生活空間のあいだの有機的な結びつきが、20〜30代のあいだで関心の焦点になっていることを肌で感じた。

そのときにAPPの染谷君から、徳正寺の矩庵の見学会を開催してほしい、と頼まれていた。
秋野ご夫妻に相談した結果、年開けてこの18日にようやく実現した。

思えば、ぼくも30代のとき、児島の難波さん宅ですぐれた工芸品をたくさん見せられ、作品と空間の結びつきに強烈な刺激を受けたことがある。美術館的な作品のあり方とは異なる美術の道。
環境から切り離された美術作品のあり方を越えていこうと模索し始めたのもそのころだった。

でもぼくには当時、APPのような同世代の仲間はいなかった。
カトルメール・ド・カンシーの『芸術作品の目的地に関する道徳的考察』Quatremère de Quincy, Considérations morales sur la destination des ouvrages de l'art(1815) なんかを一人で読んで、打倒美術館芸術に闘志を燃やしていた。

要は、芸術と生活、美術と工芸、アートとデザイン、精神と物質の区別や差別が嫌いで、なんでも地続きなのが好きなだけなのかもしれない。
矩庵にはそれが感じられる。
"アフリカ"に通じているのだ。
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by peuleu3 | 2015-01-18 23:11 | note


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