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2016年 07月 31日
Taiwan_Pingtung 2a
7月31日(日)
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0700 神山山莊早餐
0800-0930 台24線受災觀察(道路、河川、吉露部落、崩壁)
0930-1200 阿禮村災後重建、阿禮部落頭目家屋、sasadra古道、小鬼湖林道
1200-1300 穌木谷午餐 (古秀慧)
1300-1400 阿禮至大武部落
1400-1630 大武村災後重建、小米田、紅黎田、養雞、山當歸,小米故事館
1630-1800 屏東駅付近で陳先生と懇親会。屏東駅付近のホテルに宿泊。
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朝7時、神山山荘で朝食後、陳先生と雇いの運転手の車2台で出発。
屏東市東部山間部24号線沿いの台風被害地を回り、台風災害からの復興や森林エコツーリズムについて調査。
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吉露部落。




by peuleu3 | 2016-07-31 23:28 | on the earth
2016年 07月 30日
Taiwan_Pingtung 1b
7/30(Sat)
次に訪れたのは、台風で被災した原住民パイワン族・ルカイ族の集団移転地(永久屋団地)のひとつ、瑪家部落(屏東縣瑪家鄉瑪卡札亞街1號)。
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2009年8月に台湾に上陸したモーラコット台風(台風8号)は、原住民の居住地である山岳部、河川沿いの平地、海岸の河口部に、死者681人、行方不明18人、多くの集落壊滅など、甚大な被害をもたらした。台湾では「八八水災」と呼ばれる。
村に住めなくなった原住民のために各地に復興住宅が建設されたが、集団移転によって変質・崩壊する原住民の暮らしと文化(生態・生産・生活)を守るために、さまざまな方策が検討されたという。

夕暮れがせまるなか、陳先生の車で瑪家部落をまわる。



整然と区画割された街並みは、ニュータウンのようでもある。
それなりににぎやかに飾られた文化施設もあるが、こうした現代的なまちづくりの文法や小道具はどこまで有効なのか。

日本の東北でも熊本でも、大災害後にどのようにまちとコミュニティを再生するかは、むずかしい問題だろう。
3.11後、東北の人たちが復興の参考にするために、南台湾の原住民集落を訪れたと言う。

自分のことに照らせば、今住んでいる長岡京市河陽が丘も、竹林を切り開いて開発された70年代初頭のニュータウンにあたる。生まれ故郷の大阪市東住吉区中野も、都市が拡張して田畑をつぶしていく縁にあった。
よき故郷の経験がないから、人の住む理想の土地のイメージがわからない。守るべき土地もないのだ。

・ ・ ・
30日夜、三地門にある地元料理(パイワン族)のレストランに案内される。
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漢字文化圏ではなんとか意味がわかる。「当店以外のお客様の駐車はお断りします。」 
しかしレストラン名が読めない。美食坊の左の文字は?
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レストランの入口。
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2階がレストランになっている。
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壁も天井も、金属板でできた建物は簡素な造作。
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眺めがすばらしい。
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丸木船を使っている。
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食べたのは左上の「排湾風味全餐」と思う。メニューを読み解くのに苦労する。
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何を食べてもおいしい。

・ ・ ・

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この日の宿泊は、霧台神山山荘屏東県霧台郷霧台村中山巷58号)というロッジ風民宿。門構えがすごい。
またも陳先生に用意していただく。夜なので、どこをどう通ってたどりついたのかわからない。

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いい部屋だ。
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台湾ではたいへん好まれるという金門高梁酒で小さな酒宴を廊下のバルコニーで開く。
酒があまり飲めないのが残念。
真夏の南台湾だが、意外と過ごしやすい。

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by peuleu3 | 2016-07-30 23:58 | on the earth
2016年 07月 30日
Taiwan_Pingtung 1a
2016/7/30(sat)
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台湾南部屏東県原住民集落エコツアー(7/30〜8/6)
概要:2009年モーラコット台風被害からの原住民集落の復興事業および蘭嶼島の現状を視察する(特に生態系および伝統文化保全の観点から)

参加者:
・中村伸之(景観デザイナー、都市計画コンサルタント)
・大森淳平(有限会社OM環境計画研究所長)
・中川雅永(UR都市機構西日本支社副支社長)
・遊津隆義(奈良県地球温暖化防止活動推進センター長)
・井上明彦

ディレクション:国立屏東科技大学森林系・陳美惠准教授
墾丁エコツアー・ガイド:里山生態有限公司・林恵琪 Lin Huiqi(陳教授の元学生)
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7/30(sat)  11:05関空発(Peach MM035) 13:15高雄国際空港着。
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台湾は初めて。

中村先生が日台シンポジウムで知りあったと言う屏東科技大の陳美惠先生が出迎えてくれ、2台の車に同乗して、大雨のなか屏東科技大学へ。
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屏東科技大学森林系の建物前。キャンパスは広大。
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廊下に沿革が掲示してある。
屏東科学技術大学は、1924(民国13)年に農業系の学校として設立された。
学生総数は294名(うち女子が43%)。
(*民国紀元は中華民国が成立した1912年を元年とする。西暦との差は1911年、西暦年から1911を減ずると民国年となる。西暦2016年は民国105年。)
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陳先生と、今回ツアーに同行して台英通訳を務めてくれた林穎楨 Lin Ying-Jen さん。彼女はミシガン州立大の博士課程で環境人類学を専攻しているとのこと。
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セミナー室で陳先生による生態保全とエコツーリズムによる地域振興のプレゼン(→youtube)。
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門外漢なので、新鮮。学際的な内容だが、ずいぶん体系的に考えられている。
日本でもまちづくりや地域振興はさかんだが、エコツーリズムと伝統文化保全を科学的な観点から結びつける理論は発達しているのだろうか? 
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陳先生が地域振興の対象としている地域。今回訪問する原住民の住む土地でもある。
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森の産物を使った学生の作品。研究だけでなく、創作を通した活用をはかることも教育に取り入れている。日本の農学部はどうか?

・ ・ ・
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次に訪れたのは、撒卡勒文物陳列館(屏東縣瑪家鄉美園巷101號)。
ルカイ族(魯凱族)の彫刻家・撒卡勒さんの作品展示館。キリスト教の牧師でもあり、名は彭水光という。
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木彫。ドリルで穴を空けまくっているのが愉快。
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アトリエが脇にあり、制作中の板やノミがおいてある。制作プロセスがよくわかる。民族服を着た撒卡勒さんが解説。
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奥さんも編み物のデモンストレーションをしてくれる。
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中村先生、陳先生といっしょに飲んで同胞感を示す。このツールはなんというのか、みんぱくにもあったような気がする。
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キリスト教はいつごろから台湾原住民族に浸透しているのか。
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陳先生も日ごろ交流があるからだろう。お茶やスイカも出してもてなしていただいた。
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レリーフだが、石も彫る。
原住民の暮らしに造形が溶け込んでいるのは察しがつくが、近代風の「芸術」や「芸術家」の概念はどの程度原住民文化を侵犯しているのだろうか?





by peuleu3 | 2016-07-30 23:57 | on the earth
2016年 07月 26日
Okinawa_2
7月26日(火)
翌朝、ホテルで朝食をとっているとき、『琉球新報』にこんな記事がのっていた。
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メディア社会での戦い方というべきか、デザイナーやアーティストたちが話題のポケモンGoを使って、社会的メッセージを発している。
Facebookをあまりしないので、ネットメディアのなかでの動きに通じていない・・・。

:「僕を助けに来て」 ポケモンGO人気をシリアの子供支援に
**:SyriaGo Mimics Pokemon Go To Highlight Syrians’ Suffering
***:Pokemon Go بدل Syria Go

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こんな広告も目を引いた。


先週、大阪駅前で「辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動」の人たちから、ビラをうけとった。
毎日、辺野古で座り込みをしているという。
それで、辺野古に行くことにした。
奥武山公園駅の近くにあるジャスミンというレンタルバイク屋で、単車を借りた。
SuzukiのGrasstracker250cc。
最初に訪れたのは、八木千恵さんから推薦された小禄南公民館(那覇市高良2-7-1)。
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中庭を取り囲む階段状の建築で、段はすべて緑化されている。設計はGAN+グループ24。
『建築趣味』には、宮古島の昔の豪族・仲宗根豊見親の墓をモチーフにしたとの推測が記されている。

その後、329号線をふっとばし、辺野古に向う。
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雨が心配ななか、金武町図書館に立寄る。
プールや武道館も同じ敷地にある。

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辺野古に近づくと現われたのが、国立沖縄工業高等専門学校。
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中に入ってキャンパスデザインを見て回りたいが、時間がない。

辺野古についたのは15時ごろ。
飛行機が18時発のため、すぐに引き返さなくてはならなかった。
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まったくのプチ参加になった・・・。




by peuleu3 | 2016-07-26 23:02 | note
2016年 07月 25日
Okinawa_1
7月25日(月)
沖縄県立芸術大学(沖芸)に呼ばれて、久しぶりに那覇へ。
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沖芸は、首里城のふもとの琉球大跡地に1986(昭和61)年に開学した(新築)。
メインキャンパスが当蔵、デザイン・工芸・彫刻専攻が崎山、附属研究所が金城、と三つに分散している。
当蔵キャンパスの中心に広場があるが、きれいな芝生地で、日常的には使われていないようだ。
首里城をはさんで南側にある崎山キャンパスを、デザイン科の仲本先生(映像デザイン)、工芸科の水上先生(漆)、名護先生(型染)、そして全学教育センターの藤田先生に案内いただいた。
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デザイン科も工芸科も、沖縄らしく素材体験を重視しているようだ。デザイン科は紙漉きが全員必修らしい。
京都芸大のように専攻に分けず、学生は興味に応じてグラフィックからプロダクト、環境、映像まで多様なジャンルを学び、最終学年に専門分野を決めて卒業制作に進む。
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工芸棟はデザイン棟の斜め向いにあり、陶磁器、漆工、染め、織りの4コースがある(染めと織が分かれている)。
外部作業場は大事な空間。
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引き染工房。
壁に木が張りめぐらせてある。蛍光灯が低すぎるのは、余儀ない事情によるとのこと。
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名護先生に紅型の型紙を彫るのに使うルクジュウを見せていただく。ルクジュウを見るのは初めて。

京都芸大と同じく、午前中が学科、午後が実技だが、工芸・デザイン・彫刻は別キャンパスにあるために、移動に時間がかかり、専攻を越えた交流が生まれにくいという難点があるそうだ。

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沖芸といえば、緒方 累(ルイ・フランセン)という東京芸大の壁画出身のベルギー人の先生がいた。昔、名護市主催の「あけみお展」の審査員をしていたときに知りあった。
「アキヒコ、この沖縄の地で、石膏デッサンを美術の基礎にすることに反対したのは、教授会でボクだけだ。どう思う?」
ルイ先生の言葉をよく覚えている。
ルイ先生晩年のステンドグラスの仕事が図書館芸術資料館の壁にあった。

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夜は、大学の近所にある「琉球茶房あしびうなあ」でもてなしていただく。
古民家を使った風情のある料理屋で、沖芸の学生がたくさんバイトしている。
水上先生、名護先生、藤田先生、高嶺久枝先生(琉球舞踊)と、専攻を横断する創作研究の話で盛り上がる。

広い庭に砂紋が描かれている。沖縄の庭の形式に関心を持つ。

宿泊は県庁前のホテルまるき
高嶺先生に車で送っていただいた。
高嶺先生は、琉球大で化学を専攻したあと、琉球舞踊に転身された。いつか踊りを拝見したい。




by peuleu3 | 2016-07-25 23:56 | note
2016年 07月 20日
mini-concert par piano et mezzosoprano
7月20日(水) 
午後2時すぎ、沓掛から単車で京都府立医科大学の図書館ホールへ。
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医科大学にこんな立派なホールがあり、音楽家による教養の授業が行われているとは、驚きだった。
ピアノも立派なものがある。
聞けば、昔の学部長(?)が音楽好きで、作曲家で京都芸大教授だった廣瀬量平先生に相談したとか。
それで長年、山上友佳子先生が授業を担当しているのだ。
友佳子先生ならピアノも作曲もできる。音楽学の先生の講義よりはるかに刺激的だろう。

演奏の予定時間間際になって、続々と看護学科の学生たちがホールに入ってくる。
やはり「授業」の意識が強いのだろうか。みな席をうしろの方にとる。
もったいない。

授業時間を使ってのレクチャーコンサートとはいえ、ホールをふるわせる福永圭子さんのメゾソプラノと友佳子先生のピアノの珠玉のデュエット、中身の濃い1時間だった。

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倉敷に行ったりしていて、うっかり忘れていたプログラムだが、急いでデザインしたわりに、気に入ったものができた。
テキストが簡潔ながら面白くて、読みふけってしまう。




by peuleu3 | 2016-07-20 23:26 | note
2016年 07月 16日
aïnu
7月15日(金)
造形計画で、アイヌの血を引く藤戸ひろ子さんを招いての特別授業。
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たった1時間半だが、すばらしいワークショップだった。
からだに宿った伝統をもつ民族がうらやましい。




by peuleu3 | 2016-07-16 02:49 | note
2016年 07月 12日
note_11 juillet 2016
7月11日(月)
倉敷国際ホテルで朝目覚めると、部屋に配達されていた『毎日新聞』朝刊に、「改憲3分の2超」の特太見出しが。
英国もそうだったが、「愚民」の語が心に浮ぶ。

この日は、倉敷芸術科学大学の芸術学部長の近藤研二先生に呼ばれて、「デザイン特論」の集中授業を午後1時から6時半まで。
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一番受けた画像のひとつ。
デザイン・ミュージアムがあえてこんな説明看板を掲示しないといけない日本の悲しい状況。
(なかでやっていたのは、フランク・ゲーリー展。)

3コマ目にその場でやる選択課題を出した。
「次の二つの課題のうち一つを選んで、デザイン案をプレゼンしなさい。時間は30分。
A_当たり前のこととしてふだんあまり意識されないことをあらためて意識するためのツールないし方法をデザインせよ。
B_ふだんは見せたくないものとして隠されるものをあえて見せ、意識の変換をうながすツールないし方法をデザインせよ。」

・ ・ ・

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15日(金)の授業で行うアイヌの入れ墨ワークショップのフライヤー案、ゲストの藤戸ひろ子さんからOKをもらう。




by peuleu3 | 2016-07-12 03:14 | note
2016年 07月 05日
Aborigène, autochtone et l'oscillation de l'identité
7月3日(日)
10:30 つちのいえの学外研修で待庵見学会。
妙喜庵のご当主だろうか、丁寧に解説いただく。
何度も来ているが、毎回発見がある。
今回は大山崎歴史資料館学芸員の寺嶋千春さん(つちのいえメンバーでもある)から、貴重な情報提供を受けた。
待庵は江戸時代後期、農機具などを入れる倉庫代わりに使われていたため、西壁に穴を空けて出し入れしていた。明治期に壁を修復したが、そのときにもとの状態とはちがう二つの窓がつけられた(下地窓だから厳密には塗り残された)。

こうした改変による同一性のゆらぎに関心がある。そもそも「同一性」などすべて虚構なのだ。

・ ・ ・
午後、学生たちと別れて、みんぱくへ。
気になっていたアイヌの新展示と、アボリジニ・アートの展覧会を見る。

アイヌのコーナーでは、チセの屋根の構造が丸出しになっていた。
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今度、入れ墨ワークショップにお呼びしている藤戸ひろ子さんの作品もあった。

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「ワンロード: 現代アボリジニ・アートの世界」は、オーストラリア西部の砂漠を縦断する1850 キロのキャニング牛追いルートをめぐるアボリジニの「アーティスト」らの作品を展示している。
オーストラリア国立博物館がアボリジニの「アーティスト」らに呼びかけ、このルート周辺の「故郷」に帰還する過程で創作されたアクリル画が主役だ。
絵と地図の地続き感に関心があるので、造形的な興味から訪れたのだが、さまざまな政治的歴史的社会的矛盾が錯綜していた。
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かつてアボリジニたちは、自分たちの土地を横切る道をつくろうとするイギリス人入植者に水場の情報を提供させられながら、多くが惨殺され、あるいは故郷からもぎ離された。
狩猟採集民で土地所有の観念をもたない彼らは、今、元の暮しができずに、提供されたカンバスにアクリル絵具で「絵」を描く「アーティスト」として生活している。
アボリジニの描く絵が欧米のアートマーケットで高値がつき、画商や業者が群がっているのだ。
そもそも彼らは、土顔料で皮膚や大地に描いたから、永続性など考えてはいない。
それが永続性のある「絵画作品」になって金に換わる。
彼らの価値観が根底から破壊され、作りかえられている。
アートは資本主義の手先となって、すでにずたずたにされたアボリジニの世界に西洋的な価値観を持ち込む。
博物館は、声無き民にアートで記憶を語る機会を与え、作品を買い取ったと正義を訴える。
アール・ブリュットとそれを取り巻く「善意」の渦に似た構図がある。
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アートはアート自身のあり方を含め、オルタナティブな世界の探求を求めるものと思って取り組んでいる自分は、時代おくれもはなはだしいのか。

アボリジニもアイヌも「狩猟採集を営む先住民」という点が共通している。
先住民といいながら、先に土地に住んでいたことを主張せず、土地所有の観念もない点も共通している。
さらに、文字を持たず、自然を畏れ、崇拝していた点も。
今、彼らは農耕文明に由来する土地私有制とそのうえに築かれた資本主義のなかで生きざるをえなくなっている。

「しんかいち」展以来の問題意識だが、人間と土地の関係とはそもそも何なのか。
今、高齢化の進んだ日本では、所有者が判然としない土地がいっぱい生れているという。
いつか人類がすべての私有地を地球に返す日が来たらいいと思うが、ぜったい来ないだろう。

・ ・ ・
この日、買ったばかりのデジカメを阪急電車のなかで紛失した。
今は誰かのものになっているだろう。




by peuleu3 | 2016-07-05 23:16 | on the earth
2016年 07月 03日
amour de la musique
7月2日(土)
6月27日に出稿して、7月4日発送予定のフライヤーが5日も早く届いた。
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山上友佳子さんが講師をつとめる京都府立医科大学の授業で、声楽とピアノの実演をするというので、広報用のフライヤーのデザインを頼まれたのだ。
ゲストのメゾソプラノの福永佳子さんの衣裳に合わせ、青を基調に5本の線(五線譜)を描いたドローイングを使った。だいたい2と5で何でも描ける。

80人近くの受講生がいるとはいえ、授業の一環なので、非公開。
だから印刷部数もたった250枚。
なのに、内容は本格的だ。タイトルは廣瀬周平さんだろう。
楽曲解説のついたプログラム原稿も受け取ったが、コンサート会場でも配れる充実した内容。

芸術家は芸術を伝えるとなれば、手を抜かず、妥協しない。
どんな場所でも、手段や条件の制約が多くても、全力を尽くす。

頼まれてコンサートホールで演奏し、お金をもらうのはプロの音楽家として当然。
だがまったくそうじゃない場所で、頼まれてもいないのに無償で選りすぐりの演奏をして、音楽芸術のエッセンスに人々を触れされる、ということは本物の音楽家にしかできないことだと思う。

先日(6月18日)の通崎睦美さんのコンサートも、高槻現代劇場のコンサートホールではなく、会議場だった。
だが、平岡養一の木琴を自家薬籠中のものとした演奏はすばらしかった。

7月20日は入ったことのない府立医科大学へ。

・ ・ ・
30年近く使い続けた自宅のアンプ(パイオニア)が壊れて、パソコンでしか音楽を聴けない状況が続いている。チューナーも30年以上前のもので、図体だけでかい。
オーディオ機器の環境が最近ずいぶん変わっていることに気がついた。
レコード用のアナログプレーヤーも復活しているではないか。
さんざん迷ったあげく、とりあえずONKYOのレシーバTX-8150を購入した。
場所をかせぐための凡庸な選択。
収納棚を作り直さないといけない。




by peuleu3 | 2016-07-03 02:25